アノトキドキの備忘録

随分昔のオモイの掃き溜め。自己満足なので悪しからず。

颱風

2017.10.23 1:11


蠢く風と

打ちつける雨が

家を揺らし

心を揺らす

誰かいるだろうか

布団をかぶり

己の弱さに

震えながら

朝を待つ人が

電波を必死に

拾いながら

唄を歌う

彼のように

我は颱風

激しく突っ走る

でも

真ん中の心は

静かなまま

あの彼が

囚われた

蟹の世ごとく

音もしない

あるのは

己の信ずる

黒い真珠のみ

轟く風が

世界を包むとき

孤独に悩む

深夜の颱風は

ただの寂しがり屋

朝焼けを

夢見る我は

つむじ風かな