アノトキドキの備忘録

随分昔のオモイの掃き溜め。自己満足なので悪しからず。

そっち

2017年3月5日 22:11


太陽が寝てる頃
いつも通りの魔物がきて
連れてかれそうになったときに
ひとり手を伸ばすそっちは
仄かに光っていて
昼間は暗いの
うつるものは
知らない世界の自分だったり
するのかな
せめて
そっちの世界では
楽しくいろよ、と
ひとり手を伸ばすそっちは
絶対に届かなくて
頭に過去がよぎる
そっちの自分も伸ばすけど
絶対に届かない
その距離に意味はないけれど
なぜだか笑いたくなるのよ
語りかけてくるたくさんの息を聞きながら
わけもなく流した水滴は
ずっと頬に消えずとどまり光る
なにかを掴みたくて
ひとり手を伸ばすそっちは
仄かに光っていて
絶対に届かないの