アノトキドキの備忘録

随分昔のオモイの掃き溜め。自己満足なので悪しからず。

飴、いや、雨

2017.06.12 0:50


突然の雨
なんか気になったから
窓を開けた
網戸が邪魔で
それも開けたけど
虫が心配
色濃くなるコンクリート
ただ眺めて
雨音に耳を澄ました
じーっとしてると
雨の匂いも香る
空気がザワザワして
非日常的な今
こんなに雨って美しかったっけ
そうしてるうちに
お父さんが上がってきて
不思議がられた
慌てて窓を閉めたけど
もう気分は
雨降りガール
絵本に色ぬりながら
ちらちらと
窓の外にオモイを馳せる
雨音が変わる頃
もう1度
開けた窓を
掴んで
少し身を乗り出した
ベランダに落ちる
水滴がきらっと光って
思わず
カメラを起動させちゃった
雲の移り変わりが目まぐるしく
あ、もう止んじゃう
と思っても
まだまだ雨は続いて
お天気雨になった
空は青空で
でも少しだけ灰色で
明るいどしゃ降りが
なんだかかっこよくて
またまた
カメラを起動させちゃった
しばらく
窓際で眺めながら
黄昏つつも
彼のくせのうたに
聞き惚れて
なんだか胸がギュウってなった
まだ宿題も終わってないから
胸がチクっともなった
どっちにしろ
胸が苦しかった
もうすぐ止むのかなって
勝手に思って
止む瞬間を見てやろうと
待ち構えていたのに
止む気配なんて
これっぽっちもないから
諦めて
また絵本の色ぬりに戻った
雨音が心地よいのだ
しばらくすると
お父さんが
また上がってきて
窓の外を覗いた
虹がかかっていた
ほんのちょっとだけ
雨はいつのまにか止んでいた
ほんのちょっとの虹が
すんごく綺麗で
頭からこびりついて離れない
今日はなぜか
雨が美しい