アノトキドキの備忘録

随分昔のオモイの掃き溜め。自己満足なので悪しからず。

静かな夜

2018.02.02 01:19


静かな夜
わたしは何を思うだろう
曖昧に輝く月光が
濡れた雪を
ちらちらと照らす
時計の針を巻き戻して
重力を受けとめたとしても
きっと今は変わらない
ずっとずっと
続いてく
何も知らないまま
わたしの靴底が
すり減るまで
旅をしたとしても
彼女が送る湿気た視線は
変わらずに
彼はするりと身をよじる
瞳から流れ出した川は
魂に吸い取られるのかな
きっちり閉めたドアの向こうは
わたしの知らない世界
煌めく大海原は
未知の領域だ
深く練りこまれた闇は
すっぽりと夜を包み
布団を被った
わたしの心の中に
じわりじわりと
入り込んでくる
わたしはそのまま
闇に身を任せ
朝日を待つ
何があろうとも
それは変わらない